県産材を使ったリフォーム事例
ヒバ羽目板張りのファサードで、現代的な顔の二世帯住宅に変身
青森の中心地に近く、中学校や店舗などが点在する活気あふれる住宅街にある築30年程の住宅を息子家族といっしょに暮らすために二世帯住宅へとリフォームしました。続き間の和室や広縁、広い廊下などをもつこの住宅は床面積が大きく、また建物の奥行きが深いため、せっかくの格式のある趣の玄関や廊下は薄暗い印象でした。そこで、玄関土間上部には、あらたに「光天井」を設けて、2階に新たに設けられたサンルームに入る光を階下へ落とすようにしました。
素材のつかい方でリズム感ある現代的な空間に
また、ファサードデザインと1階部分のインテリアデザインは、以前の住宅のもつ落ち着いた雰囲気をできるかぎり保つために、仕上げには木のテクスチャー(質感)を取り入れました。特にポイントとなる部分には、県産材であるヒバやスギを素地のまま、あるいは塗装して使用することで、空間全体にリズム感をもたせて現代的な印象としました。2階部分は若い夫婦の暮らしにあわせてオープンで機能的なゾーニングとし、またインテリアはブルーをアクセントカラーとするクールな印象としました。
和洋をコーディネイトさせるヒバ材を塗装した正面ファサード。
玄関から和室廊下へいざなう格調あるヒバ竪格子戸。
県産スギの腰板とヒバの手洗いカウンターで、安らぎ空間に。
光天井上部は格子床に強化ガラスをはめ込み、サンルームのちょっとした腰掛けスペースとして利用。
暗かった1階へ光を届ける玄関の光天井。リサイクルしたヒバの梁が、安らぎと品格を演出。
暗かった1階へ光を届ける「光天井」。小屋に使われていたかつての太鼓梁を意匠材料として再利用。
ふすまや欄間に風格漂う10畳の続き間の和室。
聚楽壁の色を薄色に塗り替えて、明るい雰囲気に。
オープンで機能的な2階リビングは、ブルーがアクセントカラー。
OUTLINE
所在地 | 青森市 |
建物種別 | 民間住宅 |
リフォーム内容 | 増・改築工事、内装工事、屋根工事、外装工事、設備工事、他 |
リフォーム時期 | 平成17年8月完成 |
応募事業者 | (有)クレイドル |
使用した県産材 | ファサード外壁:ヒバ/明かり採り窓梁:松(古材)/1階トイレ腰壁:スギ/手洗いカウンター:ヒバ/構造材:ヒバ、ほか |
建材・工事の特徴 | 構造面からの補強と断熱効率、採光のアップを目的としたリフォーム。シンプルな空間構成の中に木の質感を取り入れることで温もり感を演出。 |